八幡板金工業株式会社
工事グループ 課長 永易 諭 様
1977月10月生まれ
福岡県北九州市出身・在住。読売九州理工専門学校卒業後、寿司職人として3年勤務。その後、建築業界に転職し、八幡にある青山ルーフ株式会社で10年ほど板金業に従事。2010年に八幡板金工業株式会社に入社し、板金職、営業職に従事。現在は工場で加工職を経験中。社内初のオールラウンダー人材として、全職種経験を積んでいる最中。
【課題】
1. 若手職人の不足
2. 営業経験者が1名のみで後任がおらず、且つ受け身な営業体制
【解決策】
1. ホームページをリニューアルし、採用情報を充実させるとともに、企業イメージが向上するメッセージを訴求
2. 提案営業の型化と営業ツール作成により営業組織の基盤を構築
【効果】
1. 若手職人の採用が増加。応募ゼロ状態から8名採用。応募数は採用人数の3倍超え
2. 新規顧客を6社獲得し売上も増加。コンスタントな問い合わせ流入も構築
「板金工業で社会に貢献する」ビジョンを掲げる、北九州で建築板金業を営む八幡板金工業株式会社様。ホームページのリニューアルと提案型の営業体制の構築に取り組んだチャレンジを、代表取締役の平岡氏と今回のプロジェクトに大きく携わった工事グループ課長の永易氏にお話を伺いました。
幅広い対応力で地域を支える板金企業
ー 事業内容と実現したいビジョンを教えてください
八幡板金工業は、主に建築板金業を手掛けています。建築板金とは、建物に使用する金属部材を加工・施工する業務で、特に屋根工事が主な仕事です。建設業法上でも屋根工事業として登録されているため、屋根の施工が一番のメインになります。ただし、屋根だけでなく、壁や外装部分の板金も幅広く対応しています。
具体的な施工例としては、工場や体育館、駐車場、公共施設などの大規模な建物の屋根や外壁の施工を行っています。また、商業施設や公共施設の金属屋根の取り付け・修繕なども行っています。実際、地元ではさまざまな建物に携わっており、建物全体の外装に関わる金属部分はほぼ対応可能です。
強みは、福岡県内でも屈指の規模を誇る工場を持ち、職人も多く抱えている点です。福岡県板金組合に登録してる会社は200社を超えますが、従業員規模が2〜3名といったところが多いです。八幡板金工業の従業員は20名(2024年9月現在)で、工場設備や技術力の面でも優位性があります。また、さまざまな建築物に対応できる点も競合との大きな違いです。
八幡板金工業のビジョンは「板金工業で社会に貢献する」ことです。今後は、既存のお客様だけでなく、新しいお客様とのお取引にも積極的に対応していくため、営業体制を強化しています。また、若い世代の職人の採用や育成にも力を入れています。
プロフェッショナル板金業を打ち出す
ホームページの刷新
ー ビジョン実現のためにチャレンジしたことが2つあると聞いています。取り組んだ順に教えてください
若い世代の職人の採用を目的に、ホームページをリニューアルしました。当時、従業員の平均年齢は43歳くらいでした。今後の企業成長などを鑑みた際、次世代の職人を採用し育てることが急務と感じていました。
以前は、会社の情報がほとんど載っておらず、実際に何をしている会社なのかが分かりにくいものでした。特に、若い人材を採用するためには、見栄えや情報の充実が必要だと感じていました。求職者は、リクナビなどで求人情報を見た後、必ず会社のホームページをチェックします。その際、会社の雰囲気や働き方が分かりづらい状態で若い人に興味を持ってもらえないという問題がありました。
リニューアルの際、イジゲングループから「板金業=プロフェッショナルで、かっこいい仕事」というイメージを打ち出しましょうと提案をいただきました。
板金というと地味で大変な仕事と思われがちですが、実は高度な技術を必要とする、まさに職人技の世界です。そこで、写真だけでなく、実際の作業風景を動画で見せることで、職人たちがいかに精密な仕事をしているかを伝えるようにしました。
また、リニューアルしたホームページは「板金の仕事はかっこいい」と自信を持ってもらえるよう、社員発案のデニム制服をモチーフにし、働く人を前面に出すデザインにしていただきました。さらに、採用情報をしっかりと目立つ場所に置き、若い世代にもアピールできるようにしました。
印象的だったのは、全く新しいものにするというよりも、リフォームのような感覚で刷新できたことです。以前からある情報に足りなかった部分を補い、より多くの人に私たちの仕事や職場環境の良さを伝えられるようになりました。すでにある強みを活かしつつ、そこに新しい要素を加えて、見やすく、分かりやすいホームページにしていただきました。
これまでゼロに等しかった応募が、ホームページリニューアルを機に、8名の採用につながりました。応募数は採用人数の3倍を超えます。応募は狙っていた20代から多くいただきました。リニューアルから数年経ちますが、会社の平均年齢が43歳から37歳に下がるほど若手の採用に成功。
応募者の方からは「ホームページを見て、八幡板金工業なら楽しくやりがいを持って働けるイメージが湧いた」「板金はきついイメージがつきまとうが、ホームページを見てかっこいいと思った。ここで働きたいです」との声をいただき、飛躍的な成果が出て嬉しく思います。
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受け身から提案型へ転換した営業体制
八幡板金工業は長年、特定のお客様を中心に取引を行ってきました。しかし、数年前に売上の多くを占めるお客様との取引が急激に減少してしまい、大きな影響が出ました。特定のお客様に依存せず、新規の顧客開拓や多様な案件に対応できる営業体制が必要だと痛感しました。
これまで営業部隊はあったものの、既存のお客様からの注文を待つスタイル。提案する資料もなく、自分たちから積極的に営業をするためには何から始めればいいのか、から営業体制づくりはスタートしました。
イジゲングループで営業DX支援の担当をしている片山さんから「受け身で待つ営業ではなく、こちらから積極的に提案していく営業スタイルが必要」との提案を受けました。
営業活動の際に使う資料作成から、私たちの営業体制を分析してもらい、どのような企業に新規開拓営業していくべきかまできめ細やかに支援いただきました。片山さんには、営業スタッフと企業訪問に同行してもらい、彼らのニーズをヒアリングしながら提案を行うトレーニングもいただきました。
その結果、新規顧客を6社獲得し、会社の売上も増加。今では複数の設計会社や建設会社から定期的に案件をいただけるようになりました。ホームページからも月に数件はコンスタントにお問い合わせをいただけるようにもなっています。「ホームページを見て、お任せしたいと思い連絡しました」「こんな細かいことも板金でできるのですね」と依頼をいただける機会が増えました。現在では、採用面でも営業面でも、ホームページが大きな武器になっています。
初めは、私一人で兼務しながら営業をしていましたが、今では5名が営業専属として活躍してくれています。提案型営業を進めることで、社員一人ひとりが「自分たちが価値を提供する」という意識を持つようになった点が良かったです。
受け身で仕事を待つのではなく、お客様に対してどう貢献できるかを考えながら仕事に取り組む姿勢が育ってきました。また、営業活動が活発になったことで、より多くのお客様との接点を持つことができ、新規案件の受注もスムーズに進むようになりました。
地域に根ざした八幡板金工業の挑戦
ー 今後の展望を教えてください
今後数年で現在の売上を倍にすることを目指しています。そのためには、既存のお客様だけでなく、新しい市場にも積極的に参入し、多様なニーズに応えられる会社を目指します。また、従業員数も現在の倍に増やし、規模の拡大とともに、より安定した経営基盤を築いていく予定です。
現在の板金技術をさらに向上させるために、社員一人ひとりが高度なスキルを習得できる研修制度を充実させたいと考えています。また、協力会社との連携も強化し、より大規模な案件にも迅速に対応できる体制も模索しています。
採用面でも引き続き力を入れていきます。現在、会社の平均年齢が37歳まで下がり、若い職人が増えてきています。今後はさらに若手の育成に力を入れ、次世代のリーダーとなる人材を育てたいと考えています。また、女性の職人やスタッフの採用も進め、性別に関係なく活躍できる職場環境を整えていきたいです。特に、リニューアルしたホームページを通じて「板金の仕事はかっこいい」というメッセージを発信し続け、働きたいと思ってもらえるような企業イメージを強化していきます。
地域に根ざした企業として、私たちの技術とサービスをより多くのお客様に提供できるようにしてまいります。
以下、提案営業の型化と営業ツール作成を手掛けた、イジゲングループ・片山との写真
「片山さんと一緒に作った営業資料を今でもアップデートしながら活用しています。お客様にも分かりやすく八幡板金工業のことを提案できるようになり、非常に役に立っています」と永易氏はお話ししてくださいました。
事業内容
八幡板金工業株式会社様は、北九州の八幡エリアに本社を構え、主に建築板金業を手掛けています。
「板金工業で社会に貢献する」ことをビジョンに掲げています。