病院給食を劇的に変える ― 株式会社ホームラン・システムズ

株式会社ホームラン・システムズ
専務取締役 山口 浩平 様
1983月8月生まれ

福岡県福岡市出身。順天堂大学卒業後、コンビニ業界、ビジネスマッチングに関するコンサルティング業界を経て、2011年に株式会社ホームラン・システムズへ入社。首都圏での事業拡大に携わる。2014年に帰福し、営業の統括部長や総務部を統括後、現在は専務取締役として事業を牽引する。

労働力不足が深刻な病院給食業界で給食業務の受託や食材の一括供給等を手掛ける株式会社ホームラン・システムズ様。社名には「システムを駆使して流れを変える劇的な変革(=ホームラン)を」という想いが込められています。「病院給食を劇的に変える」というビジョンのもと、新卒採用強化のため、イジゲングループの採用DXパッケージ「タレトレ」を導入いただきました。病院給食業界の課題とホームラン・システムズ様のチャレンジについて、専務取締役の山口氏にお話を伺いました。

病院給食業界の課題をホームランで変革

ー 病院給食業界には多くの課題があると伺いました。具体的に教えてください
一番の問題は、食事の本質を見失っていることだと思います。本来、食事というのは、病院や施設の患者さんや入居者様が「おいしい」と思って食べてくれることが最も重要ですが、現場では栄養管理が独り歩きしてしまっていることも実情です。
現場の調理スタッフは、いかにミスをしないかに神経をすり減らしてしまいます。これが続くと働き手のやりがいが失われてしまい、結果的に労働者がどんどん辞めてしまうという悪循環が生まれています。

実際に、労働力不足は大きな課題です。栄養士や調理師の数は減少しており、働き手が減るスピードは人口減少よりも速い状況です。特に栄養士は、日々の業務が過重になりがちで、現場で疲弊してしまっています。そういった状況を解決しない限り、給食業界の将来は厳しいと感じています。

このような課題に対して、ホームラン・システムズではシステム活用による業務効率化を進めています。栄養管理だけでなく、献立の作成から食材の発注、在庫管理までをシステムで一括管理しています。これにより、発注業務にかかる時間は従来の5分の1に短縮され、現場の負担を大幅に軽減できています。やはり、栄養士や調理師が本来の患者さんや入居者様に、おいしい食事を食べてもらうための本来の仕事に集中できる環境を整えることが重要だと思っています。

ホームラン・システムズ様がつくるお食事


ー ホームラン・システムズ様の事業内容を教えてください
私たちホームランシステムズは、主に給食業務の受託や食材の一括供給を行っています。病院や介護施設のニーズに合わせて、食材の供給だけでなく、給食を提供するための設備やシステムの導入まで、幅広くサポートしています。

特に力を入れているのは、給食管理のシステム化です。設立以来、「おいしい給食の追求」をテーマに掲げており、給食現場をサポートするために、自社開発の給食管理ソフトを活用しています。このソフトは、献立の作成、献立予算管理、栄養管理、食材の発注、患者管理、加工指示、配送手配まで一括して管理できるもので、現場で働くスタッフの負担を大幅に軽減しています。

もう一つの特徴は、食材の一括供給サービスです。病院や介護施設など、私たちが受託している施設に対して、北部九州では365日必要な食材をすべて一括で供給しています。これにより、施設ごとに異なる業者から食材を仕入れる手間を省き、スムーズに運営できるようにしています。

ー 病院給食業界の課題とホームラン・システムズ様の事業内容を踏まえ、ビジョンについて教えてください
私たちホームラン・システムズのビジョンは、病院給食を劇的に変えることです。
まず、病院給食のイメージを一新することです。多くの患者さんが「病院食は美味しくない」というイメージを未だに持っているのが現状です。ですが、私たちはそれを根本から変えていきたいと思っています。食事は単なる栄養補給ではなく、患者さんにとっての楽しみのひとつであるべきです。美味しくて、心から満足できる食事を提供することが、私たちの最も大切な使命です。
栄養価はもちろん重要ですが、それだけでは十分ではありません。私たちは、食事を残さず食べてもらうための見た目や味にもこだわっています。可能な限り患者さんに、家庭で食べるご飯と同じような温かみのある食事を提供しようと努めています。

また、現場では朝・昼・夕の一日3食提供するため、早朝からの調理や夕食食器洗浄までのシフトが求められる厳しい労働環境が問題になっています。これも改善し、労働環境を整えることで、より質の高いサービスを提供できると考えています。
365日、どんな状況でも安定して質の高い食事を提供するというのは大変尊い仕事です。安定運用するためには、システム化のさらなる推進が必要です。また、厨房インフラの改善や、調理の効率化も進めています。将来的には、調理スタッフがいなくても食事の提供ができる仕組みを整え、労働力不足に対応しつつ、サービスの質を維持していきたいと思っています。

今後も栄養士や調理師の負担を軽減し、おいしい食事を残さず食べていただくための運営という本質的な業務に集中できる環境を整えていきます。さらに、病院給食の現場で働く栄養士・調理師が「働きたい職種」になることも重要な要素です。こうした環境整備や効率化を通じて、食事の質を落とすことなく、少ない労働力でも安定したサービスを提供していきたいと考えています。

インタビューに答える山口様

採用手法をアナログからデジタルへ
社員同士の良好な関係性を全面に

ー ビジョン実現に向けて、採用DXパッケージ「タレトレ」を導入した経緯を教えてください
タレトレを導入した理由は、特に新卒採用を強化したいからです。ここ数年、新卒の栄養士や調理師の応募が年々減少しているという現実に直面しており、本来採用したい人数の4分の1程度しか集められない状況が続いていました。このままでは人手不足がますます深刻化し、業務の質にも影響が出ると感じていました。
以前から問題意識はあり、対策はしていたのですが、採用方法がアナログで待ちの姿勢だったことが大きな問題でした。世の中の流れはすでにデジタル化が進み、SNSを活用した採用活動が主流になりつつある中で、私たちはその変化に追いつけていなかったのです。そこで、タレトレを導入し、採用強化に踏み出しました。

タレトレを使うことで、まずは採用力診断を実施し、私たちの採用活動における強みと弱みを可視化しました。これにより、特に学生への知名度の低さや業務内容の認知不足が大きな課題であることが明らかになりました。診断結果をもとに、タレトレを活用して、社員の魅力を積極的に発信するための施策を進めています。
ホームラン・システムズ様 新卒採用サイト(「タレトレ」にて制作)

社員の魅力を発信する手法で言えば、Instagramを活用し、社内の雰囲気や働く環境、社員同士の関係性を紹介しています。タレトレのインタビューを通じて、社員の声や働く喜びなどを発信し、会社の魅力をアピールすることで、求職者にとって魅力的な職場だと感じてもらえるように工夫しています。実際、タレトレを通じて社員同士の人間関係が良好であることが大きな強みとして評価されています。
ホームラン・システムズ様 Instagram(「タレトレ」にて制作)

現時点では、タレトレによって採用の入口の強化が確立しているように感じています。新卒採用だけでなく、幅広い人材を対象にアプローチを強化し、将来的には1年間で30名程度の新卒を採用できるようにしたいと考えています。私たちのビジョンである「病院給食を劇的に変える」を実現するためには、質の高い人材の確保が不可欠です。

印象深かったのは、イジゲングループの酒井さんから「社員同士の人間関係の良さを強調しましょう」と提案された点です。実際に社員のインタビュー記事を見てみると、日頃はなかなか聞けない熱い想いが語られていて嬉しく思いました。
また、求職者が会社を選ぶ際のポイントや仮のペルソナの説明をプロ目線での意見をいただくことができ、非常に興味深く新たな視点を得たと感じました。

「タレトレ」で制作した採用サイト(イメージ)

おいしい食事を提供するための環境づくりを

ー 病院給食業界には労働力不足など多くの課題がある中で、ホームラン・システムズの今後の展望を教えてください
まず、業界全体として労働力不足はますます深刻化することが予測されています。そのため、私たちホームラン・システムズの目標は、少ない労働力でも質を落とさずに安定したサービスを提供できる仕組みづくりをすることです。これはシステム化と効率化による業務改善が重要なカギを握っています。
現在も栄養管理や発注業務のシステム化は進んでいますが、まだ効率化できる部分が残っています。将来的には、調理スタッフがいなくても食事を提供できる仕組みを構築し、労働力不足に対応していくことが必要だと考えています。

また、現場の労働環境を改善することも大きな目標です。例えば、現状では早朝から深夜までのシフトが続くことが問題になっています。調理の自動化や設備の改善により、現場スタッフの負担を軽減し、栄養士・調理師に関わらず育休明けの方でも高齢の方でも誰もが長期的に働き続けられる環境を整えたいと考えています。

ほかにも、異業種との連携を模索しています。現在は給食業界が保守的でアナログな部分が多いので、他業界の革新的な技術や考え方を取り入れることが重要だと考えています。例えば、物流やITの分野と連携し、新しい仕組みを導入することで、現場の業務効率をさらに向上させることを目指しています。
人材育成や研修にも力を入れていきたいと考えています。特に、いろんな考えを持った人たちが積極的に意見を出せるような、柔軟でオープンな環境を作っていくことが重要です。さらに、高齢のパートスタッフや特定技能の外国人スタッフの受け入れを進める中で、現場の働き方を見直し、誰もが長く働ける環境作りを進めています。

最終的には、業界全体をリードする存在として、病院給食の革新を進めていきたいと考えています。少ない労働力であっても、システムと技術を活用して、質の高いサービスを維持し続ける。そして、患者さんや入居者様に「病院食っておいしい」「給食っておいしい」と思ってもらえるような未来を目指しています。

インタビューに答える山口様

ホームラン・システムズ様について

労働力不足が深刻な病院給食業界で給食業務の受託や食材の一括供給等を手掛ける株式会社ホームラン・システムズ様。社名には「システムを駆使して流れを変える劇的な変革(=ホームラン)を」という想いが込められています。

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