株式会社エルニード九州
代表取締役 岡田 信彦 様
1953年12月生まれ
埼玉県加須市出身。建築の地盤改良において、セメントの配合量と強度の関係を独自に分析し、「エルニード工法」を開発・確立。価格競争に頼らない営業不要の工法を目指し、自らの発想で具現化。国交省関連団体より業界初の「第1号認定」を取得し、基準策定にも深く関与している。
株式会社エルニード九州様は、建築物の基礎を支える地盤改良において、独自の技術「エルニード工法」を確立したパイオニア企業です。国土交通省関連団体による業界初の認定を取得し、その技術力と実績は全国でも高い評価を得ています。「選ばれる工法」を目指して挑戦を重ねてきたエルニード九州様が、次なるフェーズとして取り組んだのが、営業・情報発信のデジタル化でした。
今回のインタビューでは、代表取締役の岡田様に、技術開発にかける想いと、イジゲングループとの取り組みで生まれた変化、そして今後の展望についてお話を伺いました。
— エルニード九州様の事業内容と、業界における特徴について教えてください
当社は、建築物の基礎の下にある土をセメントと混ぜて固める、建築の地盤改良を事業としています。当社は独自にセメントの配合量を分析し、どのくらいの量でどのくらいの強度が出るかという基準を確立しており、これを「エルニード工法」といいます。
この技術は国土交通大臣認定の(一財)日本建築総合試験所より評定を取得しており、私たちは13年前にこの認定を第1号として取得しました。当時は基準自体が存在しなかったため、(一財)日本建築総合試験所と相談しながら、ともに基準づくりから関わりました。この認定取得には、膨大な資料作成(約1500ページ)を含む約2年間の準備期間を要しました。現在、全国には地盤改良を行う会社が100社以上ありますが、この認定を持つのはわずか6社程度です。
当社の営業面のお話をすると、これまでは設計担当者や現場の社員が説明を行い、口コミや紹介を通じて仕事を得てきました。従来の建設業界の価格競争とは一線を画す、お客様から「エルニード工法を使いたい」と言っていただけるような、唯一無二の工法を確立したいという思いから、この事業を立ち上げました。私たちは、地元の会社という枠を超え、エルニード工法を必要としてくれる場所であればどこへでも展開していく、建築業界の中でも変わった会社だと自負しています。
— イジゲングループにご相談いただく前、どのような課題を抱えられていたか教えてください
昨年頃から、社員が徐々に増えてきたことで、組織体制をしっかり整える必要性を感じ始めました。特に、これまでは私自身が営業的な分析を感覚的に行っていたのですが、人数が増えるにつれて営業面での展開を強化し、より専門的に取り組む必要があると感じていました。当社の営業は基本的に口コミや紹介がメインでしたが、実績ができてきた中で、これをさらに展開していくには、ネット活用などのアプローチが必要だと考えていました。しかし、それを自分たちだけで考えて実行するには時間がかかりすぎてしまうため、スピード感を持って対応できる外部の専門家を探していました。
その中で、西日本シティ銀行様からイジゲングループの片山さん、相川さん、岡さんを紹介いただき、販路拡大のための営業のデジタル化の提案を受けました。人数が増えて組織化を進めるタイミングだったこともあり、説明を聞いて「これは是非お願いしたい」と感じました。自分たちだけでは時間がかかってしまう部分を、専門的な知識とスピード感で補完してくれるという期待がありました。
— 取り組まれているプロジェクトの内容と成果について教えてください
まず着手したのが、営業資料の作成でした。これまでは設計者や現場の社員が口頭で補足しながら説明していたり、専門的な内容をドキュメントでまとめていたのですが、それでは情報の伝わり方にムラが出てしまうことがありました。そこで、「誰が読んでも分かりやすい」ことをコンセプトに、視覚的に理解しやすく、現場の担当者でもスムーズに活用できる営業資料を整備していただきました。実際に、現場からは「これなら初めての人にも説明しやすい」と好評です。
また、ホームページの制作が完成したのち、メルマガや産業用製品マッチングプラットフォーム「イプロス」を活用した情報発信を開始しました。
メルマガについては、開封率が非常に高く、どの会社の誰が毎週読んでくれているのかを把握できています。これにより、まだ直接お会いしていない方々とも少しずつ関係性を築いていける感覚があります。実際に、定期的に読んでくださっていた企業から、見積もり依頼につながった事例も出てきています。
また、メルマガのコラムでは、自社の強みや独自性を伝えるアイデアを積極的に出しています。そういったテーマが読者の関心に刺さり、ファンのように読んでくれる方が増えてきた実感があります。
イプロスの活用によっても、新たな顧客層への接点が生まれました。特に印象的だったのは、これまでゼネコン経由でしかつながっていなかった福岡市役所の住宅担当部署から、直接問い合わせがあったことです。検索エンジンでの上位表示や、イプロス経由での資料ダウンロードがきっかけだったと思います。「鉄は熱いうちに打て」を意識し、すぐに電話でフォローアップしています。結果的に、競合が入る隙を与えずに商談へつなげられるスピード感ある体制が整いました。
これらの施策を同時に展開することで相互に補完し合い、相乗効果を生み出しました。その結果、想定以上の反響や新たな顧客層からの問い合わせにつながっていて嬉しく思います。
— イジゲングループとプロジェクトを進める中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください
一番に感じているのは、分析力です。これまでは、問い合わせの傾向についてなんとなく「コストダウンを狙っているお客様が多いかもしれない」といった感覚的な捉え方しかできていませんでした。それがイジゲングループによって、それらの傾向が数字やグラフで明確に見える化されたことで、状況をより客観的に把握できるようになり、社内でも次の一手を素早く打てるようになりました。
たとえば、メルマガやイプロスの分析データから顧客ニーズを提案していただき、発信する情報も日々模索しています。その結果、イプロスを通じ、「検索してエルニード九州を知りました」と連絡をいただいたお客様に対して、すぐに「ぜひ一度、直接ご説明に伺わせてください」と電話でフォローアップできたこともあります。そういったスピード感のある動きができるようになったのは、まさに分析とデータによる裏付けがあったからこそだと思います。
そして、イジゲングループのもう一つの魅力は、対応力の速さです。我々からの依頼にも即座に反応してくれて、やりとりのテンポが非常に良い。さらに、常に新しいアイデアを提案してくれるのも心強いポイントです。メルマガで私のコラム配信の提案をいただき、私が考えた「他社と当社の工法との違い」といった切り口を、読者に響く形にまとめてくれました。
私自身は新しいことにチャレンジする抵抗がない性格だと思っていますが、その特性も理解したうえで、ともにプロジェクトを進めてくれている実感があります。
— イジゲングループとの取り組みを踏まえ、エルニード九州様の今後の展望について教えてください
当社は現在、親会社である有限会社ネオニードのバックアップを受けていますが、約3年後には完全に一人立ちし、現在の倍くらいの規模にしたいと考えています。今年の秋頃からは、現場担当者など新たな人材の採用も強化していく予定です。
また、当社のエルニード工法を、標準化された形で全国に広めていくことも目標の一つです。全国各地にあるグループ会社も、まだ規模や成長フェーズが異なるため、エルニード九州が成長し、より業界全体で工法の認知と信頼を高め、お客様にも良いと思ってもらえるよう、協会としての内容を充実させていきたいと考えています。
イジゲングループとの取り組みの中では、今後、広告運用も計画しています。これにより、より幅広いお客様に私たちの工法を知ってもらい、コスト削減や最適な地盤改良の解決策を提供していきたいです。常に新しい技術やツールを取り入れ、徹底的に仕上げるという当社の探求心を活かし、これからも業界の常識を打ち破る価値を提供し続けていきたいと考えています。
「営業しなくても選ばれる工法をつくりたい」という岡田様の言葉に、感銘を受けました。膨大な資料を積み上げて認定を取った粘り強さと、世の中にまだないやり方に挑み続ける柔軟な姿勢。話を伺う中で、岡田様が現場のことを誰よりも深く理解し、誰よりも将来を見ていることが伝わってきました。
営業資料やメルマガなど、すべてがエルニード工法の技術を必要とする人に、正しく届くように」という想いから動かれている軸がエルニード九州様の強みだと感じました。
これからも、地盤改良から建築の未来を支える存在として、エルニード九州様がさらに活躍されることを心から楽しみにしています。
事業内容とビジョン
エルニード九州様は、建築物の基礎地盤を強化する独自技術「エルニード工法」を確立し、業界初の国交省関連認定を取得した企業です。価格競争に頼らず、選ばれる工法を目指して技術を磨き、全国展開と標準化による信頼性の向上をビジョンに掲げています。